「会名の由来」
 「自彊会」という会名は、本校の建学精神である「自彊不息(じきょうふそく)」という言葉に由来しています。「自ら進んで人格の向上に励み、片時も中止したり怠惰に陥ったりすることがあってはならない」ということです。
 初代山内佐太郎 学校長は、明石中学校創立にあたり「日本の中学校は如何にあるべきかの理想」を常にロにされ、明中はその理想実現の場であると確信されていました。大正12年1月23日明中教育の主義及綱領を天下に発表されました。

主   義
本校ハ精カノ最善活用ニヨリ人格ノ完成ヲハカリ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベキ健全ナル国民ヲ養成センコトヲ主義トス
綱   領
本校教育ノ主義ヲ実現センガ為自彊不息ノ正気ヲ以テ左ノ三綱領ノ徹底ヲ期ス
  自 治 - 自己完成ノ階梯
  協 同 - 社会生活ノ要諦
  創 造 - 人文発展ノ関鍵

 この明中教育の主義及綱領にある、「自彊不息」こそ、自彊会の名前の由来である。





「自彊」について
 「自彊」という言葉は、中国の古典である『周易(易経)』という書物のなかに、その記述が見られます。

   原文:天行健。君子以自彊不息。

   書き下し文:天行は健なり。君子以って自彊息(やす)まず。

 「彊」という文字には、「弓」という文字と、「かたく大きい」という意味の「」の文字から成り立っています。その意味は、「引き締まった弓が曲がる」という状態を表す文字です。このことから、「自彊」とは、うみつかれることのない天の運行と同じく、人は生きてゆくうえで、自らを強制し、引き締まった弓のような緊張感をもって、日々を送らなければならないことを表しています。