12月8日は、「成道会」と言い、お釈迦さまが悟りを開かれた日です。 お釈迦さまは、今から2560余年前(今年が佛暦2567年)釈迦族のシュッドーダナ国王と妃マーヤー夫人との間に生れ、シッダールタという名前でした。 生れて間もなく母を亡くしましたが、一国の王子として何不自由なく成長されました。19歳で結婚し、29歳でお子様を授かりました。しかし、幼いときから世の無常に心を悩ませておられ、お子様が生れた後出家を決心され宮殿を出て出家しました。 そして、尼連禅河(にれんぜんが)という河のほとり、ウルヴィルヴァーの林の中で6年間、激しい苦行を続けましたが、王子の求めるものは得られえず、苦行を捨て、尼連禅河で沐浴(もくよく)し身の汚れを洗い流し、村の娘スジャータから乳粥を受けた後、菩提樹(ぼだいじゅ)の大木の下で静に瞑想に入られました。そして、7日目の夜明け、明けの明星を仰いだとき心は光り輝き悟りを開かれ、仏と成られたのです。それが王子35歳の年、12月8日の朝でした。 |
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仏教には「布施」という言葉があります。お布施というとお寺のお坊さんに差し上げるお金をイメージされる方がほとんどだと思いますが、本来の意味は「あまねくほどこす」ということです 以前独り言のコーナーで、仏に成る為の六つの修行「六波羅蜜」のお話をいたしましたが、その一番目に出てくるのが「布施行」です。 「布施」には大きく分けて、財施(ざいせ)、法施(ほっせ)、無畏施(むいせ)の三種があり、財施とは、財産を施すこと。法施とは、教えを施すこと。無畏施とは様々な恐怖を取り除き、心の安定を与えることです。 これら三種が布施行のすべてではなく、「無財の七施」といわれる皆さん誰にでも出来る施しがあります。お金などの財産が無くても出来る七つの善行(施し)のことです。 「無財の七施」については、また別の機会に詳しくおはなしいたします。 |
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「彼岸」という言葉は、サンスクリット語の「パーラミーター」という言葉を訳したもので、此岸(しがん)(迷い・不安・欲望・苦しみなどのある私達の住むこの世界)から、彼岸(悟りの世界)に到達することを言います。 特に、お彼岸の中日には、太陽が真西に沈み、昼と夜の長さがまったく同じになります。西の遥か彼方には極楽浄土があり、仏教の根本的教えである「中道(ちゅうどう)」にも通ずるところから、中日を挟んで前後3日ずつの7日間をお彼岸と定め、悟りの世界(彼岸)を目指して修行(六波羅蜜)を積むための日としたのです。 お彼岸という行事は、日本の四季や風土と深く結びついて生れたもので、インドや中国にはない日本独自のものなのです。 |
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